3. 工数管理の概要(設計図の完成予定日を計算する)
工数管理のおよその仕様は、何人かの技術者が並行して、複数の設計図を作成してゆくについて、1人1日8時間という工数を割り当てて、設計図が全体のどのくらいまで進捗しているかを管理する。
設計図には、出図しなければならない出図日が決まっていて、あらかじめ完成までの予定の工数が予算として割り当てられてある。それがたとえば100時間とすると、1人の作業者が継続して作業をした場合、8×12=96だから、12日間と4時間を割り当てることになる。それによって、完成の予定日を割り出すことが出来る。
その一方で、実際にその日、誰が、どの設計図に、何時間の工数を
費やしたかという、工数の実績が、毎日のデータとして、基幹システムに記録されてゆく。そのデータにより、どの設計図が、どれだけの残工数があるかが毎日更新されてゆくので、その残工数に、担当の作業員の工数を割り当てて、完成予定日を算出する。
その完成予定日が、出図しなければならない出図日を越えてしまう場合、アラートを出すという仕組みを構築するのが目的である。
作業を進めてゆく過程で、この設計図は、当初の予定よりも工数が多く掛かりそうだということが予測出来る場合が出てくる。その場合には、予算工数を追加出来るが、当然、完成予定日も先延ばしになるし、出図日も変更になる。
いずれにしても、完成予定日が出図日を越えてしまい、完成が間に合わないというアラートが出た場合には、制作担当者を追加する等の方法によって、完成を早めるという対策を講じる。
担当者を追加させる場合、全体として走っている設計図の中で、出図日の早いものから優先的に、担当者の工数を割り当ててゆくというアルゴリズムを用いる。
基幹システムから毎日はき出されるCSVデータにより、どの設計図が、どれだけ工数を消費したかという結果は知ることが出来る。
このCSVデータを取り込んで、朝一番で、各設計図の残工数を求めて、完成予定日を計算して、更新する。その結果、出図日を越えてしまう設計図が出た場合には、アラートで知らせるという手順になる。
この仕組みを、MS.ACCESSを用いて、作成してゆくというものである。